実はフロイト、ユングとならぶ精神科医であり心理学者
アルフレッド・アドラーの「嫌われる勇気」をAudibleで聴きました。
凄く納得感があったので、今日は解説をいたします。
嫌われる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教え Audible版 – 完全版
岸見 一郎 (著), 古賀 史健 (著), てらそま まさき (ナレーション), 金野 潤 (ナレーション), Audible Studios (出版社)
初めての「勇気の心理学」アドラーの教え『嫌われる勇気』を聴く
褒めてはいけない、感謝を伝えよう
上司として「褒めて」人材を伸ばしてきた私には強烈であり、自身にはしっくりくる「自己啓発の父」アルフレッド・アドラーの『嫌われる勇気』を視聴しました。
非常に共感できて勇気をもらいましたので解説いたします。
『嫌われる勇気』とは
タイトル:嫌われる勇気 自己啓発の源流 アドラーの教え
作者:岸見一郎、古賀史健 共作
販売日:2013年12月13日
出版社:ダイヤモンド社
ずっと、原作がアドラーだと勘違いをしていました。
7年前に出版され国内外を問わず販売され、韓国でもベストセラーになり、日本では舞台、ドラマにもなったベストセラー本です。
アマゾンのAudibleで今回は聴かせて頂きました。
先生と言われているアドラー心理学を専攻している哲人と自分を好きになれない若者が5夜にわたり対話を通してアドラー心理学を学ぶ内容となっています。
この心理学はとても気に入りました。
ずばり、「勇気の心理学」「使用の心理学」と哲人は言っています。
『嫌われる勇気』の驚くべき要約
「常識へのアンチテーゼ」
ちょっと驚くような内容ですが、勇気を持てる心理学です。
『人は変われる、世界はシンプル、人は誰でも幸せになれる』とアドラー心理学は伝えています。
能天気なようで、実は少し厳しい内容だったりします。
原因ではなく、目的。所有ではなく使用(与えられたものではなく、どう扱うか)
- トラウマなんてない
- すべての悩みは対人関係、承認欲求から解放されよう
- 今ここを真剣にいきる
これは新しい視点でした。
トラウマなんてない
過去にとらわれず今を生きよう、過去からの結果はない。
心理学者でフロイトは父との関係を語り、過去のトラウマから結果があると説きました。
こういった心理学は若い時には共感をするものです。
私も20代の頃に夢中になりましたが、父との関係性なので男性特有のものかとドライに考えていました。
すべては目的があって結果がある。
過去のトラウマは目的に対しての言い訳にすぎない、と切って捨てています。
トラウマ、怒り、劣等感は道具でしかないとアドラーは言っています。
青年の劣等感には共感できるものの、哲人のおっしゃるこのアドラーの厳しい心理学は、私にとっては大きなる希望の心理学だと感じました。
だって道具なら、古くなったら捨ててしまえばいい。人生とは別なのだ。
目的に向かって動けばよいだけですからね。
すべての悩みは対人関係、承認欲求から解放されよう
すべての悩みは対人関係の悩みである。
対人関係がなくなれば、悩みはなくなります。
相手の課題は切り捨てろ。課題の分離をしなさい。
これは絆の分離とは違います。
課題に対して適切な対応をするためには距離が必要です。
さらに、他人はあなたのことは気にしていません。誰もあなたをみていないのですよ。
自分自身が、冷たいとか、どこかが抜けている、と感じて皆と一緒になれないと感じているような方にはお勧めです。
賞罰主義はやめよう。
非常に驚きつつ共感できたのは、「褒めてはいけない」ということ。
「褒めること」上下関係が生まれる。フラットな関係でなくてはいけない。
他者からの承認は不要、承認欲求からは解放された方が良いと。
他人の期待に応える人生ではなく、自分の人生を自分で生きよう。
対人関係には競争や勝ち負けが生まれる。
前や上には人はいない。
競争は他人とするのではなく、以前の自分と競争するのみ。
この考え方は、私が組織の中でとても抗ったことです。
組織の中では常にライバルを作り、競争し競い合うことで成長するのだと言い聞かされていました。
私だけが、共感できなかったので自分だけが甘えているのかと責めそうになった時もあります。
アドラーの教えについては、そんな私の胸にしみいるように入ってきて一番共感した部分です。
やはり、私は自由を求めているのですね・・・
承認欲求は不自由、承認欲求を捨てて自由になる。
最終目的は共同体
ここから『嫌われる勇気』というタイトルになったのではないかと思います。
今ここを真剣に生きる
無意味な人生に意味を与えよ
過去や未来の意味やストーリーや因果関係はすべて道具、嘘や免罪符である。
今ここを強烈に生きないといけない。
これを舞台のスポットライトに例えています。
舞台に(今の自分)に強烈なスポットライト(光)をあたっていると、(未来)手前の観客席も舞台のそで(過去)も見えません。
全体をうすぼんやりとした光で、過去や未来ばかり見えるような気がしている。
過去も未来も見えなくていいから、強烈な光で今ここをおろそかにしてはいけない。
真剣に生きていたら、ぼんやりとした過去も未来も関係ないのだ。
自己肯定より自己受容
ありのままの自分を受け入れよう
痛みや悲しみを受け入れる。
ここにいてもいいんですよ。
これが、フロイトのような原因・因果論ではなく、今与えられたものをどう使うか、「使用の心理学」といわれる所以です。
今ここでできることを真剣かつ丁寧にやる。
目標は無くてもいい。
真剣でいれば深刻になる必要はない。
今ここに強烈なスポットライトをあててダンスするように踊れ!
人生にない意味に、意味を与えるのは自分自身です。
私が変われば世界は変わる。
変えられるものを思い切って行動して使用する勇気、変えられない物を受け入れる勇気。
そして自分自身が「普通である(平凡である)と認める勇気」
あきらめ=あきらかに見極める
「嫌われる勇気」アドラー心理学を実践しよう
他人様から嫌われろ!
等とは言われません。
「言い訳せず、他者にとらわれず今の自分を生きろ」
ということは、嫌われること覚悟で自分の人生を生き自由になろう。ということです。
あの、「炎上上等」のホリエモンが絶賛している考え方であり、常識へのアンチテーゼなのでなかなか受け入れるのは難しいかもしれません。
実践方法も主体的に 自分の人生は自分で決めよう
ちょっと厳しい、常識へのアンチテーゼですよね。
過去の後遺症であり、PTSDのような症状が医学の世界で実証されているものもあります。
一概にトラウマは嘘である。
という物言いは乱暴であり残酷です。
一方、変えられえるものにフォーカスして変えられないものは受け入れる
というのは、七つの習慣の「主体的であれ」の部分に強く影響しているでしょう。
ご自身の中で気に入るキーワードにフォーカスして集中して実践してみてはいかがでしょうか。
主体的に受け取れない場合は、劇薬になるので気を付けて。
しかし、人の潜在意識は自分が欲している内容に出会えるようになっていると思います。
20代の時には手に取らなかった本であるのは間違いないので、無作為に勧めなくても良い本かもしれません。
完訳 7つの習慣 人格主義の回復 (日本語) ハードカバー – 2013/8/30
スティーブン・R.コヴィー (著), フランクリン・コヴィー・ジャパン (翻訳)
アドラー心理学の理解を深めるのは?
今回、哲人である先生と若者との対話形式の本でした。
アマゾンのAudibleで2人の対話として耳で聞いたのは、感情が伝わりやすくて内容が入りやすかったです。
本で文字を読むのではここまで簡単には内容が入ってこなかったのでは、と思います。
心理学者が若者に話すということで、難しい言葉は使わず平坦な言葉で諭してくれる方法は非常に理解しやすく、たまたま選んだAudibleで正解だったと思いました。
口コミにも同様な意見がありました。
また、オススメはホリエモン動画。
ホリエモンチャンネル堀江貴文のQ&A vol.335〜過去は変えられない!!〜
これは完全に本の紹介ですが、彼はアドラー心理学の信者であって、常に強烈に残ったフレーズを多用しています。
彼の動画を観なれている事もあり、理解しやすかったです。
「嫌われる勇気」 まとめ
なぜ今、アドラーなのか。
常識へのアンチテーゼをうたう心理学
今まさに、常識が書き換えられて社会が大きく更新されて新しい社会になっていこうとしている時です。
で、あればその変化に対応できるように自分自身も進化していきたい。
単純にそう考えられる方には、このアドラー心理学はおすすめです。
『人は変われる、世界はシンプル、人は誰でも幸せになれる』
自分の人生は主体的に決めて行動しよう。
そうです、誰もあなたの事を気にしている人なんていません。
楽観的かつシンプルな心理学です。
だからこそ、他人と関わり続けなくてはいけないと考えてきた私達には実践が難しく厳しい心理学だと思う方もいるのでしょう。
まだ見ぬ新しい社会へ
「勇気」をもって行動することが大事なんですね。
私も明日も小さくても新しいチャレンジしますね!
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