会社の目標設定、評価にOKRが使われるようになってきました。
日本だと、メルカリのOKR設定が有名ですね。
今日は初めての目標設定と題して、新人さんや新人管理職さん向けに目標に向かって前進するプロセスとしてのOKRをご紹介します。
Measure What Matters 伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法 OKR (メジャー・ホワット・マターズ) (日本語) 単行本 – 2018/10/16
ジョン・ドーア (著), ラリー・ペイジ (その他), 土方 奈美 (翻訳)
【初めての目標設定】目標に向かって前進するプロセス OKRとは
GoogleやFacebookが活用していると話題のOKR、現在日本でも導入が増えています。
組織規模が大きくなるまでに、導入筋道をつけておきたいですね。
また、初めて管理職になったあなたや初めてOKRを聞く方にも簡単にメンバーに説明できるようにやさしく説明いたします。
OKRとは
アメリカのインテル社からの生まれた、目標設定管理ツールです。
O=Objectives 目標
KR=Key Result 主な結果
こちらを全社を通して見える化して設定していきます。
シリコンバレーで活用されるようになり、有名となり日本ではメルカリさんが躍進した理由にOKRを上げていることで知られています。
通常の年次評価(MBO)などと違う点は、スピード感です。
一か月または四半期で設定し、週次でキャッチアップしていき適宜修正を加えていく事で個人の成長を高速化し目標達成していきます。
Objectives 目標設定のコツ
評価、報酬に直結していないので、ストレッチのきいたチャレンジングなものにすることが望ましいです。
- 定性的目標
- チームを鼓舞するようなチャレンジングな内容であること
- シンプルで覚えやすいもの
- 1か月から四半期で達成できるように設定
- 数値での設定はしない
全社で通した目標となるので、シンプルで覚えやすいものにしましょう。
チャレンジングで士気があがるような目標が適しています。
ここではいったん数字は忘れて設定しましょう。
Key Results 主な結果の立て方
Objects、一つの目標に対して複数の結果を設定します。
- 定量的な指標で数値で表す
- 3つぐらいが望ましい(2~5)
- ストレッチゴールの設定
- 60~70%の達成で合格
- 自信の5/10くらいの割合で設定
数値が入っていなければ、正しいKey Resultsとは言えません。
このKey ResultsはSMARTの法則を使って設定していくと良いでしょう。
SMARTの法則
S 『Specific = 具体的・わかりやすい』 であるか
M『Measurable = 計測ができる』ものか
A『Attractive = やりたくなる』ものであるか
R『Realistic = 現実的である』目標か?
T『Timely = 期限が明確である』か。
達成に集中できるように数値を表してシンプルにすることが良い
OKR活用のメリット
とにかく従来と比べてスピードアップが見込めます
- 迅速な展開
- 全社的な相互連携
- 目標設定の時間を短縮
- 従業員エンゲージメントの向上
- 目標に集中
- 大胆な目標設定
週次でキャッチアップすることで迅速な対応、修正達成スピードが向上します。
修正を適宜しますので、絵にかいたような目標にはならず達成するための目標といえます。
社内で同じフォーマットを使用するので、連携もスムーズです。
会社との共有できている目標なので、エンゲージメントが高まります。
報酬とは切り離されているので、チャレンジができるので達成せずとも個人の成長が促されます。
今まで評価や目標設定とはどう違うのか
OKRは今までの年次評価(MBO)などや、目標設定指標となっているKPIとはどう違うのでしょうか?
私はスピード感の面を重視しています。
そして成長にたいするチャレンジングな姿勢が違うと感じていますね。
年次評価(MBO)とは
目標管理制度というManegement by Objectivesは年に一度実施されて昇給に紐づいています。
マネジメントの父、ドラッカー氏が書籍で提唱した組織マネジメントの概念です。
上司と部下での共有を人事に報告するような、共有システムなのでノルマ主義のような報酬に結びつくため保守的にならざるを得ないような、全体的な成長に結びつくイメージが少し弱いイメージがあります。
目標設定における重要指数KPIとの違い
経営には重要な指標が業種によってさまざまあります。
KPIとはKey Peformance Indicaterといい、重要業績評価指標と言います。
ホテル業界では 稼働率
営業職なら 訪問数、成約数
Webマーケティング PV数(閲覧数)、シェア数
ECサイト CVR(クリック率)
すべて数値で表す事の出来る指標です。
KPIを目標数値に設定すればよい、と言えばその通りですが、『理念』がそこには抜けています。
KPIはObjectsを追っていく経過を見る目安として活用することが適しています。
例えば
営業の目標としてKPIを獲得数と訪問数と決裁者有効に設定します。
営業獲得数 1日3件
訪問数200件
決裁者有効率 30%
1日200件回って、決裁者(オーナー)と60人に遭えば獲得3件できるという指標が結果から導かれて、目標設計されています。
今日2件しか営業獲得がなくて、訪問数は200件いっているのであれば、決裁者有効が少ないという事です。
そこで、決裁者に遭えるためにリストを変えてみるとか、アポを確実に取るとか改善策が出るという事ですね。
毎日KPIの推移をチェックしていき、改善を重ねて行き目標達成するための指標がKPIに過ぎません。
OKRについて まとめ
はじめてのOKRいかがでしたか?
人事評価と違う、報酬評価と切り離すべき理由はチャレンジングの為です。
年次人事評価では、昇給に結びつけるためにやはりストレッチ目標になりません。
なので、個人や会社の成長自体は鈍化しかねない結果になります。
どのような評価でも、目標設定したら、放置して結果をまつのではなく、『達成させる』為に定期的に進捗管理と、改善が必要となります。
はじめて管理職になり、部下との1on1をすることになったのが外資系企業での販売職の時でした。
当初は、店長の私がなぜこんな・・・としり込みしたものですが、当時の上司が
『どーせ、アンタ店頭で毎日部下を叱っているんでしょ?』
『この評価制度は四半期に一度、褒めるためにやるんだから、きちんと達成させるように日々指導しなさい』
と、オネエ口調で指導されたことを思い出します。
まぁ、今思えば上司はオネエだったと思うのですが。
従業員の成長と、企業の成長が共有できて、エンゲージメントが高くなるこのOKRを用いて従業員教育と会社の成長を高速化していきましょう。
今日も成長していく皆さんの力になれれば幸せです。
私も明日も小さくても新しいチャレンジしますね!
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